発酵見聞録

40代独身男性の趣味を増やす | 賃貸一人暮らしでも室内で育てられる二十日大根

2024-01-26

二十日大根が3つ並ぶ画像

40歳を迎えたあなたは、そろそろ漫画や映画などの他に新しい趣味を始めてみたいと思っているかもしれません。しかし、自分に向いている趣味なんて、そう簡単に見つかりませんよね。

私は43歳のときに発酵食品の勉強を始めて、糠漬けを自分で漬け込むようになりました。自分で漬け込んだ糠漬けは格別です。手応えを感じた私は、糠漬けの野菜を自分で栽培してみる挑戦を始めました。

野菜を育てた経験の無い私でしたが、種から育てた二十日大根を収穫することが出来ました。もちろん、糠漬けにして頂きました。今回は、賃貸一人暮らしでも室内で二十日大根を育てる方法について解説します。

目次

二十日大根を種から発芽させる予備知識

種を蒔く画像

あなたは、種が発芽する条件をご存知でしょうか?種は土に植えたら芽が出るイメージがありますよね。でも、養液栽培では土を使わないので、ちょっとしたノウハウが必要となります。ここでは、二十日大根を種から発芽させるノウハウについて解説します。

二十日大根の種には発芽条件がある

種には発芽条件があります。以下の3つです。

  • 酸素
  • 温度

二十日大根の種が発芽する仕組み

種は適正温度で水と酸素に触れていると、種中のデンプンをエネルギーに変換して発芽します。この条件は日本農業技術検定3級でも問われます。

二十日大根の種がもつ性質

種には2つの性質があります。

  • 嫌光性種子:発芽に光を必要としない種子
  • 好光性種子:発芽に光を必要とする種子

二十日大根は、「嫌光性種子」です。光の届かない環境で発芽させる必要があるのです。

二十日大根の種を発芽させる方法

種から発芽する画像

ここまで読んだあなたは、種には発芽条件があることを理解しました。二十日大根の種を発芽させるには、発芽条件を満たす環境を構築する必要があります。では、私の場合、どのようにして環境を構築したのでしょうか?ここでは、二十日大根を種から発芽させた方法について解説します

二十日大根の種を発芽させるには培地が必要

はじめに二十日大根の種を植える「培地(ばいち)」を準備します。培地とは、種が発芽する環境です。今回は「土の代わり」とイメージしてみてください。以下の画像は、今回植える種です。

二十日大根の種のパッケージ画像

二十日大根の種を植えるためにスポンジをカットする

新品のキッチン用スポンジをハサミで8~12個に分割し、表面の一部を削り取ります。そして、タッパに水道水を2cmほど貯め、スポンジを並べて種を植えます。

加工したスポンジに種をまいた画像

二十日大根の種に濡れティッシュを被せる

湿らせたティッシュを種の上に被せてください。種と空気が接する部分にも水分を与える目的です。

加工したスポンジに濡れティッシュを被せた画像

二十日大根の種を植えた容器をアルミホイルで覆う

二十日大根の種は、嫌光性種子(発芽に光を必要としない種子)です。光が届かないようアルミホイルで覆いました。光の届かない場所ならアルミで覆う必要は無いかもしれませんが、今回は初めてだったのでアルミホイルで覆いました。

アルミで覆った画像
読者Aさん
発芽適温は何度くらいですか?
ネットでは15~25℃と言われてたので室温でOKとしました。
オタケ

二十日大根の種が発芽する

種を撒いてから4日後、無事に発芽しました。

発芽した画像

二十日大根の栽培に必要な道具を準備する

ここに登場する種やスポンジなどの道具は、事前に購入しています。その様子は、別の記事で紹介しています。

植物をプランターに植えている画像
40代独身男性の趣味を増やす | 賃貸一人暮らしでも始められる室内家庭菜園

続きを見る

二十日大根の苗を定植する

苗を定植する画像

ここまで読んだあなたは、二十日大根を発芽させる方法について理解した状態です。では、発芽させた後には何をしたらよいのでしょうか?ここでは、二十日大根を定植するノウハウについて解説します。

二十日大根の苗を定植する培地が必要

種を発芽させたときのように、今度は苗を「定植(ていしょく)」させる培地が必要です。定植とは、苗を収穫する場所に植え付けることです。

二十日大根の培地は空気と水の供給性を確保する

培地は、空気と水の供給性を確保する必要があります。そのために、ハイドロボールを利用します。ハイドロボールとは、細かい穴がたくさん空いている清潔な石です。ハイポネックスジャパン 様のサイトに説明がありました。

以下は、そのURLと引用です。

https://www.hyponex.co.jp/

・ハイドロボールとは
ハイドロカルチャーで用いる人工の土・ハイドロボールは、粘土を高温で焼いて発泡させたボール状の石です。発泡煉石(はっぽうれんせき)ともいわれます。一つ一つの石には細かい穴がたくさん空いていて、その中に取り込まれた空気が植物に酸素を供給します。

ハイドロカルチャーって何?メリットや植えつけ方法、お手入れの注意点 | 植物とあなたをつなぐPlantia

二十日大根の苗を定植する培地を作る

苗をスポンジごと茶パックに移動し、ハイドロボールを詰め混みます。

ハイドロボールで培地を作成している画像

二十日大根の藻対策が必要

藻とは、水中に生える緑の草のことです。藻は、水・光・温度・栄養が揃うと生えてきます。そして、養液の成分バランスに影響を与えます。だから遮光して、藻の発生確率を低減する必要があるのです。

二十日大根の苗を遮光するカバーを作る

ペットボトルを切り抜き、アルミホイルで包みます。

ペットボトルを加工してアルミで覆った画像

ペットボトルをお茶パックに被せます。完全に遮光することは難しいため、今回はこれで様子を見ます。

培地をアルミで覆った画像

二十日大根の苗を定植する

水とハイポネックスを混合した培養液をトレーに注ぎ、苗を定植していきます。

培養液を注いだトレーに培地を並べた画像

二十日大根の苗を世話する

苗に水を与える画像

ここまで読んだあなたは、二十日大根を定植する方法について理解した状態です。これから更に成長させていくことになりますが、どのように世話をしたらよいのでしょうか?ここでは、二十日大根を成長させるノウハウについて解説します。

二十日大根の培養液が無くなったら培養液を継ぎ足す

5日くらいの間隔で培養液が無くなります。培養液が無くなったら継ぎ足して下さい。

日にちが経過して培養液が無くなってきた画像

二十日大根の葉が干渉し始めだたら一部を別のトレーに移植する

二十日大根が育ってくると、互いの葉で干渉しだします。

更に日にちが経過して葉が干渉しだした画像

回避するため、一部を別のトレーに移植しましょう。私は、半数を移植しました。また、葉が大きくなるにつれて培養液の減少速度があがります。5日から3日に間隔を狭めるなどして下さい。

一部を別のトレーに移植した画像

二十日大根を収穫する

収穫した籾を手に持っている画像

ここまで読んだあなたは、定植した二十日大根の世話についても理解することが出来た状態です。これから40日程度が経過すると、いよいよ二十日大根は収穫の時期を迎えます。ところで、収穫するかどうか?は、何を根拠に判断したらよいのでしょうか。ここでは、二十日大根の収穫について解説します。

二十日大根の実が2~4cmくらいになったら収穫する

二十日大根は、細長い形や丸い形に育ちます。直径2-4cmくらいになったら収穫します。私の場合、全て収穫したら大皿一枚くらいの量になりました。

収穫した二十日大根の画像

二十日大根をの糠漬けにする

私の最終ゴールは、育てた二十日大根を糠漬けにして食べることです。漬けやすくするために、実と葉を切り分けました。葉は、切り刻んで味噌汁の具としました。

収穫した二十日大根を実と葉に切り分けた画像

実際に二十日大根を漬け込んだ様子は、別の記事にて解説しています。

糠漬けを更に盛り付けた画像
40代独身男性の野菜不足を解決 | 一人暮らしでも始められる掻き混ぜ不要な糠漬けについて解説

続きを見る

二十日大根を栽培して活動の振り返り

遠くの景色を眺める人物の画像

ここまで読んだあなたは、二十日大根を種から育てて収穫している将来の自分をイメージできています。イメージが出来たら、実際に行動してみましょう。すみません、その前に解説することがありました。ここでは、今回の作業の振り返りから見えてきた今後の改善点について解説します。

二十日大根を栽培してみて上手くできたこと

11月に種を撒いて発芽・収穫させることが出来ました。二十日大根の種まきは、北海道や東北では3月下旬~10月上旬と言われています。養液栽培なら、季節に縛られることなく育てることが出来そうです。

二十日大根を栽培してみて失敗したこと

何度か培養液の追加を忘れたことがありました。帰宅して培養液の不足に気づいたのですが、別の優先事項があったのでそちらを優先してしまい、そのまま忘れてしまうという失敗談です。翌日慌てて追加して何とか乗り切ることが出来ました。

二十日大根を栽培するなら次は改善したいこと

今回、実際に栽培してみると手間がかかる点が幾つもあることを知りました。今後の課題としてあげておきます。

  • スポンジの加工が面倒
  • お茶パックに詰めるのが面倒
  • ペットボトルの加工が面倒
  • アルミホイルの加工が面倒
  • 培養液の追加を忘れる
  • 培養液の追加が面倒

二十日大根栽培のシーズン2を計画する

種を蒔く画像

もう1つだけ解説させてください。実は今、二十日大根栽培のシーズン2を計画しています。1回目の活動で見えた課題改善が目的です。見どころをダイジェストで紹介しておきます。

二十日大根の培地加工の効率化

  • 課題:スポンジの加工が面倒
  • 仮説:十字に切り込み入れるだけでもいけそう
  • 根拠:空気と水に触れてることに変わりないから

二十日大根の遮光加工の効率化

  • 課題:ペットボトルの加工が面倒
  • 仮説:ペットボトル無くてもいけそう
  • 根拠:ハイドロボールとアルミホイルで安定性と遮光性を確保してるから

二十日大根を1月に種蒔きしても収穫できるのか

  • 仮説:養液栽培なら季節に縛られないはず
  • 根拠:寒くても室内なら15℃くらいありそうだから

賃貸一人暮らしでも室内で育てられる二十日大根のまとめ

夕日に向かって両手を広げる人物の画像

最後にまとめです。

  • 二十日大根の種には、発芽条件と嫌光性という性質がある。
  • 二十日大根の培地には、空気と水の供給性を確保する。
  • 二十日大根の斎場には、藻対策が必須である。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。ありがとうございました!

この記事を呼んで「いいね」と感じたら、メルマガも購読してみてください。ブログに書ききれなかった情報や新着記事のポスト通知をメルマガで配信しています。
購読してみて「自分には合わない」と感じたら、いつでも解除できます。気軽にご利用下さい。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

オタケ

発酵食品の人。発酵食品の健康効果や摂取方法を提案し、読者の食生活が健康的になることを目指して活動中。過去の実体験から得た知識やノウハウをブログで発信中。普段はIT企業に勤めるエンジニア。

-発酵見聞録
-