あなたは麹甘酒を飲む生活を1ヶ月続けたことで、麹甘酒の効果を体感し始めています。しかし、あなたの生活は米麹でまだ変えられる可能性があることに、あなたは気づいていないかもしれません。
私は42歳の時に、1年で体重が5kg、腹囲が5cm増量しました。危機感を覚えた私は、肉体改造を始めました。しかし、当時の私は身体や栄養についてまともな知識を有しておらず、こんなノリで活動を始めます。
「とりあえず筋トレしとけば良いだろ」
数日経過しても思ったような成果が出ず、行き詰まったのは当たり前です。それから腸活や発酵の世界を知り、発酵栄養学について学び始めました。私の生活は一変し、今こうして記事を執筆しています。今回はそんな私の失敗談を交え、塩麹の塩と酵素を利用した効率的なタンパク質の摂取方法について解説しています。
塩麹について知る
そもそも塩麹とは何かご存知でしょうか。ここでは塩麹の正体や機能について解説します。
塩麹とは発酵調味料である
塩麹とは麹に塩と水を混ぜて発酵させた調味料です。麹とは米や麦などの穀物に麹菌を繁殖させた加工品です。主な用途を以下に纏めておきます。
- 米麹:日本酒、味噌
- 麦麹:味噌
- 豆麹:味噌、醤油
塩麹には種類がある
米麹に塩と水を混ぜて発酵させたものを塩麹と呼びます。米麹の代わりに、麦麹を利用することもあるようです。まとめると以下のイメージです。
- 米塩麹=米麹+塩+水
- 麦塩麹=麦麹+塩+水
この記事を読んでいる方の中で、このあたりの経緯をご存知の方がいたら、当ブログの問い合わせフォームからご教示頂けると嬉しいです。
塩麹の塩がもたらす3つメリット
塩麹の塩が私達にもたらしてくれるメリットを紹介します。
- 官能性:塩味を添加する
- 機能性:ミネラルを添加する
- 保存性:雑菌の繁殖を抑える
塩味とは、5つの基本味(酸味・苦味・甘味・辛味・うま味)の1つです。
ミネラルとは、5大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル)の1つです。
食塩濃度とは、水に溶解している塩分の量です。食塩濃度を10%以上を保つことで、雑菌繁殖を抑えることが出来ます(J-STAGEの学術誌による知見)。
塩麹の酵素がもつ2つの機能
塩麹には、米麹由来の酵素が2つあります。
- プロテアーゼ:タンパク質分解酵素
- アミラーゼ:デンプン分解酵素
塩麹のプロテアーゼがタンパク質をアミノ酸に分解する
私達ヒトの臓器は、タンパク質をそのまま吸収することが出来ません。胃や小腸で消化酵素を分泌して消化し、アミノ酸に分解して吸収するのです。
塩麹のアミラーゼがでんぷんをブドウ糖に分解する
タンパク質と同様に、私達ヒトの臓器はでんぷんも吸収することが出来ません。消化酵素を分泌して消化し、ブドウ糖に分解して吸収するのです。
塩麹を肉の調味料に使うメリットは3つ
塩麹の塩と酵素があなたの体にもたらすメリットを整理しておきます。
- 美味しくなる:塩味が追加されるため
- 柔らかくなる:タンパク質が分解されるため
- 効率的に吸収できる:炭水化物・タンパク質・ミネラル
塩麹を常備するメリットは4つ
勘の鋭いあなたは、既にお気づきかもしれません。塩麹を冷蔵庫に常備して生活するだけで得られるメリットについて整理しておきます。
- 健康性:塩味だけでなく麹由来のビタミンも添加できる
- 保存性:雑菌繁殖を抑えられるから冷蔵庫で常備できる
- 効率性:ヨーグルトメーカーで作成できる
- 運用性:冷蔵庫から取り出してすぐ使える
塩麹で調理する
ここまで読んだあなたは、塩麹の効能について深く理解し、肉や魚と組み合わせるメリットについても認知した状態です。実際にそのメリットを得るためには、どのように調理して再現したらよいのでしょうか。ここでは、私が2年に渡ってヘビロテしている鶏むね肉の低温調理について解説します。
塩麹の材料を準備する
材料と分量を以下の表示に示します。
材料 | 分量 | 単位 |
---|---|---|
米麹 | 200 | g |
塩 | 70 | g |
水 | 300 | ml |
塩分濃度12%となる分量です。
塩麹を調理する
米麹に塩と水を混ぜ合わせ、ヨーグルトメーカーで59(℃)・9(時間)発酵させたら完成です。
塩麹を鶏むね肉に塗り込む
鶏むね肉1枚をパックから取り出し、観音開きにします。観音開きとは、中央から左右に切り開く技法です。肉の厚みが2cm前後となるよう切り開きます。理由は、加熱効率です。肉の厚みに応じて加熱時間を調整するより、肉の厚みを揃えて加熱時間を一定とするほうが圧倒的に簡単です。
次に、塩麹を鶏むね肉に塗り込みます。大さじ1程度を塗り込んで下さい。ここで同量の砂糖を混ぜ込むと、コクが出て更に美味しく感じられます。
次に、鶏むね肉をチャック付きビニルに入れて密閉し、30分ほど常温放置して下さい。酵素分解が進みます。
塩麹に漬け込んだ鶏むね肉を加熱する
70℃で2時間加熱します。理由は2つ。1つは、加熱殺菌しきるため。もう1つは、しっとり食感を目指すため。内閣府の食品安全委員会のサイトにて、鶏肉の加熱不足による食中毒について注意喚起がなされています。「70℃や75℃の低温調理の場合も、同様に肉の内部温度がその設定温度にあがるのに平均して70分程度が必要。」とあるので、安全マージンを考慮して約2倍の2時間としています。
加熱後、食べやすいサイズにカットして冷蔵保存します。すぐに食べない分は、冷凍保存します。これであなたは、塩麹のもたらす効能とメリットを入手することが出来ました。おめでとうございます。
塩麹を応用したレシピ
ここまで読んだあなたは、塩麹を使った調理スキルを身につけている状態です。そんなあなたのスキルを更に広げるために、私が休日に楽しんでいる塩麹レシピを紹介しておきます。
もち麦雑炊
米ともち麦を半々ずつ配合して炊飯した冷や飯が余ってる時に頼るレシピです。出汁、飯、余り物の葉っぱ、ネギ、水を適当に鍋で温め、塩麹と味の素で味を調整します。沸騰したら海苔を振りかけて完成です。
時短ホワイトパスタ
塩麹レシピの応用版です。塩麹を作る要領で玉ねぎ麹を作り、ホワイトパスタを時短で調理しました。詳しい様子を纏めた記事を紹介しておきますので、御覧ください。
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一人暮らし40代独身男性が自宅で楽しむ休日ランチ | 玉ねぎ麹でキメる時短健康パスタ
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塩麹調理を継続するコツ
ここまで読んだあなたは、塩麹レシピを自身の手で再現し、調理スキルを完全に習得した状態にあることでしょう。その知識とスキルを活用することで、あなたの生活は一変し、更に幅広くご活躍されることでしょう。あなたのご活躍を耳に出来たら、それは私にとっても大変光栄なことです。あなたからのご連絡をお待ちします。最後に、塩麹調理を継続するコツについて解説し、この記事のシメとします。
塩麹をすぐ調理できる環境を構築する
今回作った塩麹は、そのうち無くなります。いつでも調理できるように米麹、塩の在庫に留意するのです。
塩麹の保存容器を多めに確保しておく
容器1個では、次の作り置きをいつ作ろうかと、タイミングに配慮する手間が発生します。容器は2,3個余分に持っておくと、作り溜めできるし、精神的にラクです。玉ねぎ麹と使い分ける事も可能になり、更に幅が広がることでしょう。
塩麹を利用してタンパク質を効率的に摂取する方法のまとめ
最後にまとめです。
- 塩麹を肉の調味料として使うと美味しくなり、タンパク質を吸収しやすくなる。
- 塩麹を塩の代用として常備すると様々なメリットがある。
- 塩麹を続けるコツは、すぐに使える環境を構築すること。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。ありがとうございました!
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