5月も半ばを過ぎた頃。玄関から外に出たあなたは、最近急に暑くなってきたことを実感します。「衣替えの準備をしないと」そんなことを思い出すかもしれません。
暖かくなってくると、必ずどこかで熱中症に関する報道を耳にします。きっとそれは私だけでなく、今こうしてこの記事を読んでくださっているあなたも似たような経験があることでしょう。
夏の江戸時代。麹甘酒は、夏を乗り切るための栄養ドリンクとして広く多くの方が飲んでいました。そこで私は、疑問に思ったんです。熱中症リスクを低減するには、麹甘酒をどのように接種したら効果的なのか?と。
今回は麹甘酒の効能に注目し、麹甘酒で熱中症リスクを低減する効果的な方法について解説します。
目次
麹甘酒の熱中症予防効果
麹甘酒は、栄養ドリンクと言われるほど栄養が豊富です。しかし、根拠も無くそんなことを言われても、あなたは疑問に感じるだけでしょう。ここでは、麹甘酒の栄養素に注目して解説します。
麹甘酒に含まれる栄養素が熱中症予防に役立つ理由
熱中症とは、気温が高い環境で生じる健康障害のことです。体内の水分・塩分バランスが崩れて体温調節ができなくなり、目眩や痙攣を引き起こします。
体内の水分・塩分バランスを調節する栄養素は、ナトリウムやカリウムといった電解質です。麹甘酒には、麹由来の電解質が含まれているので、熱中症のリスク低減に効果的と言えそうです。
麹甘酒に含まれる電解質の量
麹甘酒には、どれくらいの電解質が含まれているのでしょうか。以下は、日本醸造協会誌「麹甘酒に含まれる成分について」からの一部抜粋です。
無機成分は, ICP発光分析法及び原子吸光光度法で測定した。麹甘酒 100mLあたりの含有量は, Na1mg, K 9.9 mg, Ca 1.7 mg, Mg 1.4 mg, P 12.7 mg,Zn 0.3 mg, Cu 0.04 mg, Mn 0.14 mg, Fe検出せず,であった。
麹甘酒に含まれる成分について | 日本醸造協会誌 https://doi.org/10.6013/jbrewsocjapan.112.668
これだけ見ても多いのか少ないのか、正直よくわかりませんよね。実際に、他のドリンクと比べてみましょう。
麹甘酒に含まれる電解質の比較
電解質と聞いて思い出すドリンクと言えば、みんな大好き「ポカリスエット」です。大塚製薬から販売されており、とても有名ですよね。ところで、ポカリスエットには、どれくらいの電解質が含まれているのでしょうか。以下は、公式サイトからの一部抜粋です。
100mlあたりの栄養成分表示
エネルギー 25kcal、タンパク質 0g、脂質 0g、炭水化物 6.2g、食塩相当量 0.12g、カリウム 20mg、カルシウム 2mg、マグネシウム 0.6mg
ポカリスエット基本情報|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
こうして比べてみると、ポカリスエットのほうが麹甘酒より電解質を多く含んでいることがわかります。
麹甘酒の熱中症予防以外の効果
麹甘酒には、熱中症予防効果があることがわかりました。ただし、その効果はポカリスエットに比べると限定的であることもわかりました。それでは、熱中症予防以外の効果はあるのでしょうか?ここでも麹甘酒の栄養素に注目して解説します。
麹甘酒に含まれる電解質以外の栄養素
ポカリスエットは、麹甘酒より電解質を多く含んでいることがわかりました。それでは電解質以外の量は、どれくらいちがうのでしょうか?ここでは、三大栄養素「タンパク質・炭水化物・脂肪」の観点で比較してみます。
麹甘酒に含まれる三大栄養素
麹甘酒の三大栄養素から見てみます。以下は、日本醸造協会誌「麹甘酒に含まれる成分について」からの一部抜粋です。
この麹甘酒の一般栄養成分は,100gあたり 105kcal, たんばく質 1.3g, 脂質 0.1g, 炭水化物 24.8g, 水分 73.8gとなっている。
麹甘酒に含まれる成分について | 日本醸造協会誌 https://doi.org/10.6013/jbrewsocjapan.112.668
麹甘酒に含まれる三大栄養素の比較
ポカリスウェットの三大栄養素の量は、エネルギー 25kcal、タンパク質 0g、脂質 0g、炭水化物 6.2gでした。麹甘酒の炭水化物は、ポカリウェットの約4倍です。タンパク質は、麹甘酒から摂取できますが、ポカリスエットからは摂取出来ません。
つまり、麹甘酒なら脳や体の活動に必要なエネルギーを少量で多く得られ、体を組成するアミノ酸も同時に得られるということです。
麹甘酒に含まれる五大栄養素
ここまで三大栄養素に注目してきました。それでは、五大栄養素ではどうでしょうか?三大栄養素や電解質と重複しない「ビタミン」について比較してみましょう。
麹甘酒に含まれる五大栄養素の比較
学術記事「麹甘酒に含まれる成分について」によると、麹甘酒にはビタミンB郡が7種類含まれていますが、ポカリスウェットにはビタミンB郡が含まれていません。一方、ポカリスウェットにはビタミンCが含まれていますが、麹甘酒にはビタミンCが含まれていません。
つまり、麹甘酒は炭水化物やタンパク質を効率的に吸収できる効果があるということです。
麹甘酒を朝食と合わせて飲むと得られるメリット1
ここまで読んだあなたは、ポカリスエットは電解質を効率的に吸収できること、麹甘酒は炭水化物とタンパク質を効率的に吸収できることをがわかりました。これらを飲み分けることで、電解質・エネルギー・アミノ酸を効率よく吸収することが出来そうです。ここでは、その方法について解説します。
麹甘酒のビタミンが栄養を効率よく吸収する
麹甘酒の炭水化物は、あなたの脳や肉体が活動するために必要なエネルギーとして作用します。冷蔵庫で麹甘酒を冷やしておいて、朝食の際にコップ半分程度(100ml)を飲むと良いでしょう。これだけで、その後の活動に必要なエネルギーと電解質を手に入れることが出来るのです。
また、麹甘酒と朝食をあわせて摂取することで、朝食に含まれる炭水化物とタンパク質を効率的に吸収できるのです。炭水化物はエネルギーに、タンパク質はあなたの体を組成する材料に素早く変換され、健康的な肉体と活動を維持することが出来るのです。
麹甘酒を朝食とあわせて飲むと得られるメリット2
麹甘酒にはビタミンB群だけでなく、アミノ酸や酵素などストレス軽減に役立つ成分も含まれています。特に、アミノ酸は神経伝達物質としての役割も担います。しかし、いきなりそんなことを言われても、あなたは戸惑うかもしれません。
麹甘酒のアミノ酸が神経伝達物質と言われている科学的な裏付け
実は、アミノ酸が神経伝達物質の役割を担うことは、学術記事でも報告されているんです。以下は、その一部引用です。
蛋白質の搆成成分であるアミノ酸は,エネルギー源または栄養素として不可欠であるが,脳内においては神経細胞と神経細胞の間の情報伝達を担う物質としての役割も持っている。グルタミン酸は神経伝達物質として働くことで記憶・学習にも関与する。
脳内におけるアミノ酸の生理的役割 | 化学と教育 https://doi.org/10.20665/kakyoshi.55.5_216
麹甘酒を飲むと集中力を期待できる
あなたが集中して作業をしたいと感じる時は、1日のうちのいつでしょうか?朝から活動を始める場合、こんなことを思うかもしれません。「午前中は集中して作業に取り組み、午後には提出物を仕上げてしまいたい。」
コップ1杯の麹甘酒のおかげで、昨日よりも集中力を発揮できるかもしれません。もしかしたら一週間前の今日より集中力を発揮できるかもしれません。
私が、コップ1杯の麹甘酒を朝食と合わせて飲むことをおすすめする理由は、まさにこれです。こうした活動の積み重ねが、あなたのパフォーマンスをより高みへと導いてくれます。
麹甘酒を毎朝飲んだら午前中の活動が変わった
私は42歳の年から麹甘酒を自宅で作り置きし、毎朝飲むようになりました。おかげで、午前中は集中して活動出来るようになりました。
毎朝飲み続けると、午前中の活動が変わります。自宅で作り置きすると、1杯30円くらいのコストで済みます。是非、試してみてください。
麹甘酒の飲み過ぎには注意
ここまで麹甘酒のメリットを中心に説明してきました。あなたには、魔法の栄養ドリンクのように見えたかもしれません。覚えておきたい注意点がありますので、ここで解説します。
麹甘酒1杯飲むだけで熱中症を予防できるわけじゃない
体内の水分・塩分バランスが崩れると体温調節ができなくなります。水分・塩分は、食事を通して摂取しましょう。
麹甘酒の飲み過ぎに注意
麹甘酒は100gあたり105kcal です。摂取したエネルギーは、消費されなければ脂肪として蓄積されます。1日1杯飲むと効果があることが別の研究論文で報告されています。1日1杯100gを目安としましょう。
麹甘酒で熱中症リスクを低減する方法のまとめ
最後にまとめです。
- 麹由来の電解質が熱中症のリスク低減に効果的
- 麹甘酒のビタミンは栄養吸収に効果的
- 麹甘酒の目安は1日1杯100g
それでは、また次の記事でお会いしましょう。ありがとうございました!
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